大会長挨拶

PASセルフケアセラピィ看護学会 第4回大会

大会長 松枝 美智子

星槎大学大学院教育学研究科 教授

 

 謹啓

 この度のCOVID-19の感染拡大により、不幸にもお亡くなりになられた方々やそのご遺族に心より哀悼の意を表します。また、今なお医療機関等で闘病中の方々やそのご家族の一日も早いご回復を願っています。更には、医療機関、保健機関、福祉施設などで日々の激務に懸命に従事していらっしゃる保健・医療・福祉専門職者の方々に、敬意と感謝を申し上げます。
 COVID-19が猛威を奮う中、生命の危機にとどまらず、社会のあらゆるレベルで様々な影響が出ていることはご存じのとおりです。このような危機的状況だからこそ、危機に圧倒され委縮するのではなく、其々が持っている英知を結集し、この難局を乗り越えることが社会的に求められていると思います。本学会も微力ながら、その一端を担っています。
 本PASセルフケアセラピィ看護学会は、2018年に宇佐美しおり理事長(四天王寺大学看護学部教,看護実践開発研究センター長)のリーダーシップのもと発足し、2021年に4回目の大会を、会員、関係者の皆様のご支援とご協力のもと開催することになりました。本大会には、私が所属している星槎大学と福岡県精神看護専門看護師活動促進協議会(3月末からは、九州・沖縄専門看護師活動促進協議会に改称)からご後援等の形でご支援とご協力をいただいています。また、本大会ではこれまでご支援、ご協力をいただいた関係機関や関連企業に加え、多くの医療福祉機関等からもご支援とご協力をいただいています。この場を借りて心より感謝申し上げます。第4回大会の開催日は2021年9月5日(日)、開催地は大阪あべのハルカスです。開催方法につきましては、COVID-19の感染拡大の状況により、現地開催とリアルタイム・オンライン開催との併催も検討中です。

 本学会の設立の趣旨は、次の通りです。
1.精神力動的システムズ理論を基盤とした最新セルフケアプログラムの展開
2.ケア困難患者へのPASセルフケアセラピィ看護介入の展開とトレーニング
3.最新セルフケアプログラム,PASセルフケアセラピイの効果検証
4.介入型事例研究による介入技法の明確化
5.卓越した看護実践を展開するための看護職,高度実践看護師の専門的介入技法の発展

 特にPASセルフケアセラピィは、高度実践看護師の介入技法としてその発展と普及が期待されているところです。またCOVID-19禍の影響で普段できていたセルフケアを行うことが難しくなっている中、国民の精神状態とセルフケアを改善する専門的セルフケア看護介入技法が必要とされ、PASセルフケアセラピイはその一端を担っています。
 これらの背景から、第4回大会のテーマを「高度実践看護の未来を拓く:看護介入技法の発展に向けての課題」といたしました。学会設立後、まだ3年という短期間ではありますが、PASセルフケアプログラム、PASセルフケアセラピィの臨床での展開、学会主催の介入技術向上のための看護職者のトレーニング、介入型事例研究の蓄積により、その効果が目に見えて明らかになりつつあります。今後は、その発展に向けて、私たちに何が求められているのか、何をなすべきなのか、を参加者の皆様方と一緒に考える学会にしたいと思っています。
 本学会がその精錬と普及を目指している先述の看護介入技法は、熊本震災の被災者を支援する医療者や行政職者への支援から発展してきました。COVID₋19が複合災害と言われる中、本学会の特徴を生かし学会の事業の一つとして、医療、福祉等の現場で奮闘されている支援者の方々への相談支援事業にも取り組んでいます。詳細は学会ホームページをご高覧ください。
 このような危機的状況だからこそ、保健、医療、福祉、教育などの現場に本PASセルフケアプログラム、PASセルフケアセラピィを普及させ、COVID-19で傷ついた人々の心を癒すにとどまらず、それらの方々がセルフケアを通して自分の生活を自律的に再構築できるように、ネットワークを形成し、協働する必要があると思います。本大会が、人々の健康と幸福に寄与する看護職者の一層の協働の契機となることを大会長として願っています。多くの皆様方のご参加と活発なディスカッションを期待しています。

​謹白

%E5%9B%B31_edited.png